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【オランダ】水害を引き起こす可能性のある雨量の目安

こんにちは。渡邉です。

「オランダ」と聞いてイメージするのは、風車、運河、チューリップ、
ミッフィー、自転車といったところでしょうか。
ドラッグやアムステルダムの飾り窓をイメージされる方もいるかもしれません。

さて、私が住むロッテルダムの郊外にキンデルダイクという世界遺産に登録された地区があり、
そこでは19基の風車群を見ることができます。


キンデルダイクの風車資料館。中に入ることができます























オランダの国名は英語ではThe Netherlandsと書きますが、これは「低い土地」という意味で、
風車は低い場所から水を排水するために利用されてきました。

国土の約1/4が海抜0m以下のオランダは、水害と切っても切り離せない国です。

オランダの災害史上に残り、その後の治水対策を方向付けたのが1953年の水害です。
低気圧によって北海沿岸で高潮が発生し、甚大な被害が生じました。

オランダでは高潮による水害の他、降った雨が処理しきれず水害が起こる
いわゆる内水氾濫も問題となります。

では、どの程度の雨が降ると、ここオランダでは災害が起こりはじめるのでしょうか。

先週参加したUNESCO-IHEでの会合で研究者にこの問いを投げかけてみたところ、
1日で100ミリの降雨となると何かが起こり始めるとこのことでした。

理論で厳密に裏付けられた数字ではなく、非常に経験的なものだと思いますが、
「1日100ミリ」という閾値は、どの程度の雨量がオランダでは危険かを知る
貴重な手掛かりになります。

なお、水害に結びつく可能性のある雨量はそれぞれの場所によって異なります。

お住まいの地域で、災害が起こりうる雨量を事前に把握しておくと、
雨量に関する気象予測から、地域にとっての危険性を読み解くことが可能となります。