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【無料ツールで災害対策 vol.10】今後の雨雲の動きをインターネットで見る(ナウキャスト情報とは)

こんにちは。渡邉です。

今日は「ナウキャストってそもそも何?」の回です。

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■ナウキャストを参照することの重要性
昨日はこの先6時間後までの雨量が分かる予報(「降水短時間雨量」)の見方をご紹介しました。気象庁のホームページ上ではほかにも「レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)」と「高解像度降水ナウキャスト」の2つでこれから先の降雨を確認することができますが、これらの説明に入る前段として、一般の人にとって聞きなれない言葉かもしれない「ナウキャスト」という用語について簡単に説明をしたいと思います。

「ナウキャスト」を意味的に分解すると、ナウ(Now)とキャスト(cast)に分かれます。この2つで「今現在の予報」といったニュアンスを持つ造語です。ナウキャストは直近の状況や今現在の状況を踏まえて作成するもので、これから先1時間~数時間程度に特化した短期的な予測です。なお、気象庁の「レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)」と「高解像度降水ナウキャスト」では、現在から1時間後までに雨雲などがどのように推移するかを調べることができます。

ナウキャストも天気予報(フォーキャスト/Forecast)の一部とも言えますが、直近の雨を調べるときはナウキャスト情報やリアルタイムの情報を見ることが重要です。

例えば、夏の日の夕方などに集中豪雨が起こった際、1時間ごとなどの天気マーク(フォーキャスト的な情報)を確認して情報を得ようとするのはあまりお勧めしません。フォーキャストで予測された事象と実際の状況が変わっている場合があるため、そうした情報は役に立たない場合があるからです。そうしたフォーキャスト関連の情報を見るよりも、直近の気象条件に基づいて発表されるナウキャスト情報を見た方がより現状に即した予報を入手することができます。

気象庁のサイトに関していえば、目先1時間程度の予測を知るには以下(2)の「レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)」か(3)の「高解像度降水ナウキャスト」を、それよりも少し長いスパンで現状を踏まえた予測を把握するには(1)の「解析雨量・降水短時間雨量」を見るとよいと言えます。

<今後の雨雲の動きを具体的に知るための気象庁ホームページ上の3つのツール>
(1)解析雨量・降水短時間雨量 http://www.jma.go.jp/jp/radame/
(2)レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻) http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
(3)高解像度降水ナウキャスト http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/

(「今後の雨雲の動きをインターネットで見る(高解像度降水ナウキャスト その1)」に続く)
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